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ことばのバスタブ

スタジオ2

今回のレコーディングのお蔭で、ほぼ30年振りに星野富弘さんの「ことば」のバスタブに浸っている。
色とりどりの花でいっぱいのバスタブに身も心もゆだねて浸かっていると、どこからか香しいことばの湯気が沸いてきて、バスタブごと包まれてしまう。
知らぬ間に裸になって、バスルームで遊んでいる私。
芯からすっかり温まり、裸の私はしあわせになっている。
しあわせだから裸なのか、裸だからしあわせなのか。
いつしか私は安心しきって、そのまま裸で歩き出す。
何も話さなくていい。
何も説明しなくていい。
生きていることを喜んでいればそれでいい。
それで充分美しい。

バスタブ。
予想よりずっと深くて柔らかい浸かり心地で、私の身体は酔いそうになる。
20歳だった頃、もう30年近くも以前の病んでいた私の心が味わった慎ましい温かさと優しさは、眩しいほどの清らかさと美しさで今日の私を丸々包んでしまった。
そしてなんと、
私は元気で丸々しあわせな、素っ裸の子供になった。
それがあんまりいい気持ちだから、裸のまま外へ飛び出して大声で叫びたい気分なんだ。
「しあわせになりますよ~!」
「生きるって素敵ですよ~!」
って。

昨日本屋さんで最近の詩画集2冊と詩集1冊を買ってみた。
もう30年以上も、毎日花とことばを描き続けている星野さんのあとがきは、
『描いた花はみんな好きになってしまいます。』
とはじまって、
『このように変化に富んだ花を描いていると、毎日が新しい挑戦であり、感動と驚きの連続です。』
と。
手も足も身体全体動かせず、僅かに動く首を利用して筆を口に加えて絵も文字も書かれている星野さん。
星野さんは、いつのまにか不自由の何もかもをご自分の手に入れて、縦横無尽に人生を飛んでいるではないか。
鳥のように飛ぶのが夢?
いえいえ、もう飛んでます。

そうだ、
持ち物はなんでもいい。
ブランドもののバッグでも、リサイクルの古着でも、
誰もが振り返る目鼻立ちでも、みんなが目を丸くする大きなお尻でも、
言葉が足りなくても、おしゃべりでも、・・・。
ただ、美しさに感激する力と、新しい発見に感動する心さえ持てるなら。
しあわせになるための鉄則は、
美しさに酔いしれる力と、発見の喜びに躍る心だ。
あれほど不自由な星野さんは、そうしてしあわせな人になって、
多くの人にしあわせをふりまいている。

「CDタイトルは『サフラン』にしたの。」と、岩渕まことさんの奥さま由美子さんがおっしゃっていた。
CDの出来上がりまで、まだしばらくの作業はあるけれど、星野さんから蒔かれる「しあわせ」の元気な明るい種が、多くの人に届くように願いたい。。。
CDが出来上がったら、誰でもお部屋でバスタブに浸れるからとても楽しみ。

買ったばかりの手元の詩画集「花よりも小さく」(偕成社)の最後のページに『サフラン』の絵があった。いっしょに綴られた詩もCDで歌われるはず・・。
詩画集を手に取って、一足先にバスタブに浸かってみて!

「悲しみの意味」 星野富弘・詩
    冬があり夏があり
   昼と夜があり
    晴れた日と
     雨の日があって
    ひとつの花が
     咲くように
    悲しみも
     苦しみもあって
      私が私になってゆく

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市原よしみ

Author:市原よしみ
音楽家、作詞家
うた・・うたいます。
ことば・・書きます。
ゆめ・・描きます。
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いろ・・しあわせですす。
こども・・あこがれです。
かみさま・・すべてです。
めぐみ・・感謝だけ。

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