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新しい世界がひらかれる瞬間

「美しい日本の歌」vol.10“わらべが丘”をめぐる詩人たち~ジャズピアノとともに綴る日本の童謡~を、東京文化会館小ホールで聴いた。
 日本の歌をうたう超日本の歌手!と言っていいだろう藍川由美さんの歌と、ジャズピアニストの福田重男さんの初の共演。福田さんは、TRIO'のピアニストとしても私のブログによく登場する美しい音色を奏でるジャズピアニストだ。この二人で共演なんて、白秋、雨情、夢二の詩による童謡とその作品を、いったいどう語ってくれるのだろう・・・。どちらの演奏者とも親しくさせていただいている私としては、正直心臓バクバクもので会場へ向かったのだったが・・・。
 
 さて、演奏は素晴らしかった!!
 何が?と言えば、歌をうたうことを共有している二人のつくる音楽が、心配をよそに十分に自由に泳いでくれたから。ジャンルの別など関係ない。この美しくやさしい詩の、何層にも折り重なる感情や思いの襞ゆえの単純なことばたちの語る世界を、両極にあるような二人の演奏家が見事に歌って泳いでくれた。 
 二人の泳ぎの波紋の姿は美しく、詩の広い想像世界を哀しいほどたゆたいながら心の深みに届けてくれた。届けられた聴衆は、自らも泳いだかのように泣いては漂い、酔ってはしばし波の底で心地よく眠ったりして・・。
 今宵は、月明かりを浴びながら静かに独り海に漂う幸福者になったような。


 新しい世界がひらかれる瞬間というものについて考える。今日はやはりそうした晩だった。
 新しい世界がひらかれるとき、そこには不思議な出会いの蔓が存在している。蔓は人であることもあり、時代や社会情勢のこともあるだろう。白秋、雨情、夢二の出会いもそのように不思議な縁で結ばれていた。考え方や生き方や生まれ育った環境や、創作への取り組みの手法も違った三人が、こうして出会ってつながりをもったあの時代。そのお蔭でいま、わたしたちにこの美しい言葉と世界が残されている。
 
 美しい魂のつながりは、どの時代にも不思議な引き寄せられ方ではじまり、社会にも影響を及ぼす歴史的な仕事をするのだ。ああ、その魂のつながりを、見逃さずに目をぱっちり開いていよう。そうすれば、新しい世界がひらかれる瞬間を、この目で見られる。いや、目だけでなく、耳も鼻も毛穴もすべてをぱっちりひらいて、その瞬間にかかわっていよう。


 さあ、明日27日は久しぶりの“アートコミュニティGrace Place”「勉強会」。
今しばらく音楽療法の視点から、音楽を使って人とかかわる手法や考え方について学びます。早稲田奉仕園キリスト教会館会議室で14時~。どなたでもご参加どうぞ。お気軽に!待ってます!

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  ツイッターはこちら→http://twitter.com/yoshimigrace

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市原よしみ

Author:市原よしみ
音楽家、作詞家
うた・・うたいます。
ことば・・書きます。
ゆめ・・描きます。
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みみ・・澄まします。
いろ・・しあわせですす。
こども・・あこがれです。
かみさま・・すべてです。
めぐみ・・感謝だけ。

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