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波乗りはひとやすみ

おおきな波
ちいさな波
どんな波にも乗りましょう
遠くの方からやってきて
くるりと巻き込んでくれたのだから
ひょいっと乗って
眺めてみましょう
おおきな波のてっぺんで
ちいさな波とまみれて遊んで
波乗りしましょう
バランスとって
この際だから
飛沫を浴びて
すると
知らず知らずに流れつきます
見たこともない建物
会ったこともない風貌
聴いたこともないおしゃべり
嗅いだこともない鮮やかないい匂い
ここは
はじめての場所
はじめましての人々
はじまってしまった時間
波が運んでくれたのは
わたしの知らないところ
わたしなら行かないところ
わたしがまた新しく生まれるところ
だから
おおきな波
ちいさな波
どんな波にも乗りましょう
新しいわたしに会えるのですから
立て続けに、大きな波がいくつもいくつもやってきて、わたしはすっかり波乗りしている。波乗りはスリリングだけど実に愉快。その醍醐味はあっと驚く奇跡の結末の繰り返しにある。波に乗るコツと言えば、流れに逆らわないで流されること。流されながらも自分の足で重心をとり、自分の裸でしっかと立つこと。サーフボードなんかいらない。波そのものをボードにして乗ってしまえ。次々やってくる大きな波小さな波に、ひょいひょい乗って流れてしまえ。
するとわたしは出会ってしまう。想像もしなかった未知の世界と驚いてしまう新たな国に。だからいつも期待しよう。恐れないで楽しみにしよう。大波がやってきたら神様が、わたしの知らない新しいところへ必ず運んでくださるんだと。
いくつもの大波に乗って流れ着いたら、ここにも静かなカフェがあった。今夜はほっと波乗りひとやすみ。夫と二人で全身の筋肉緩めて紅茶をいただく。このカフェ、山小屋みたいに温かい光が香ってゆったり安心なしあわせが店内を暖めている。
秋が深まる予感。
うれしい収穫の予感。
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